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週1億件、日本全国10000店舗のリアルタイム購買データが織りなす新しい可能性 〜カタリナが目指す、リテーラー、メーカー、消費者が三方よしとなる次なる世界とは〜

2019.5.7

米国フロリダ州に本社を置くカタリナマーケティングは、1999年に日本でサービスを開始して以来、消費者の購買行動に即したクーポン施策で企業のマーケティング活動を支援してきた。2018年4月に花崎が代表に就任し、現在は、膨大な購買データを活用したデジタルソリューションの提供を加速させている。オフラインの購買データとオンラインの世界を繋ぐことによって実現するのが「CATALINA 360」- 生活者を360度でカバーするオムニチャネルマーケティングだ。カタリナがこの「CATALINA 360」をどのように推し進め、お客様に提供できる価値をどのように高めてきたか。就任から1年を経て、花崎に話を聞いた。

カタリナの強みは「膨大なデータ量」と「データのリアルタイム性」

総合商社在籍時から、米国のインターネットプロバイダやアフィリエイト事業の日本進出に携わってきた花崎。米国駐在時にはデジタルビジネスやIoTへの事業投資を担当し、帰国後はアドテクノロジー事業を拡大する米国企業の日本法人代表を務めた。20年にわたり様々な角度からデジタルマーケティング業界を見てきた花崎は、カタリナへの参画を決めた理由について「個人情報を取得することなく購買データから消費者のインサイトを分析し、さらに顧客セグメンテーションやターゲティングによってオン・オフ様々なチャネルを通じリアルの購買行動に直接影響を与えることのできる唯一無二の企業だと感じた」からだと話す。

しかし、POSデータを活用したデータマーケティングサービスを提供する企業は、国内だけを見ても決して少なくない。花崎がカタリナを唯一無二の企業と言い切る根拠はどこにあるのだろうか。

その一つが圧倒的なデータ量だ。カタリナは日本全国の店頭レジを通じて、1週間で1億件の購買データにリーチする。1億件の購買データからは、全国レベルでの新商品の販売動向や、地域別の購買動向比較といったマクロ的分析を通じて販促施策提案を行うことができる。また、アクティブID数(※直近1ヶ月にレジ通過したFSPカードを持つユーザー数)は4,700万人に及び、各IDに対して2年間の購買履歴データを保存していることから、消費者の嗜好性やライフスタイルに応じたターゲティングも可能になる。

これを可能にしているのが、日本進出以来約20年をかけて築いてきたリテーラーとのネットワークだ。日本全国で約10,000店舗の食品スーパーやドラッグストア、コンビニエンスストアといったチェーン企業と提携し、メーカー原資によるクーポンを通じて、メーカーとリテーラーをつなぐプラットフォーマーの役割を果たしている。

さらに、「量」だけではない強みが、データのリアルタイム性にある。「ある程度まとまった期間の購買データや一定数のパネルを対象にした購買データを購入・保有し、それを元にデータマーケティングサービスを提供する企業は多くあります。しかし、週1億件の購買データを「フロー」として分析し、ソリューションを提供・提案できる企業はカタリナの他にありません」と強調する。

ビッグデータを活用した分析・提案サービスが顧客に新たな付加価値を与える

カタリナはこれまで、このビッグデータをインストアクーポン施策に活用してきた。POSデータに基づいてターゲティングされたレジ・クーポン®が、クライアントであるメーカーの販促施策を支援する仕組みだ。レシートに直接印刷される一般的なクーポンとは異なり、カタリナがレジ横に設置した専用のプリンタからカラー印刷で発行されるレジ・クーポン®は、視認率が90%に及ぶ(※自社調べ)パーソナライズドメディアであり、他にはない消費者とのタッチポイントとして、のべ250社以上のクライアントに活用されてきた。

こうした実績から、これまで「クーポン会社」と一言で表現されることの多かったカタリナだが、花崎は「もちろん紙のクーポンは今後も、カタリナが提供する重要なチャネルの一つであり続けます。ただ、カタリナのコアのバリューは、クーポン施策にはとどまらないということです」

「私もカタリナに参画するまでは、ビッグデータの価値に魅力を感じながらも、ビジネスモデルとしてはやはりクーポン主体なのだろうと考えていました。しかしいざ入社してみると、いい意味でのギャップ、つまり新しいポテンシャルが様々にあることを知りました」

花崎が「ポテンシャル」と表現する一つの価値が、ビッグデータを活用した分析・提案サービスだ。例えばメーカー向けには、過去の同カテゴリの膨大な販売データを機械学習した上で、対象となる新商品発売後わずか5週間の売上データから、その先1年間のパフォーマンスを予測する「New Product Accelerator」という新ソリューションを提供している。一方、リテーラーに対しても、顧客の購買行動のビッグデータ分析から、離反する可能性のある顧客をいち早く見出し、スタンプラリークーポンを発行して顧客離反を未然に防ぐといった、顧客ロイヤリティの維持対策を支援するソリューションなどの提供を開始している。

「こうした分析・提案サービスは価値提供の一例ですが、我々の今後の方向性として、データを様々な角度から分析、活用することにより、カタリナがお客様、すなわちメーカー、リテーラー双方に販促以外の新たな付加価値を提供していくという点が挙げられます。これまでのクーポン施策はマーケティング用語でいうところの<Below the Line>、販促活動に該当するものでしたが、これからは <Above the Line>、いわゆるAwareness(認知)やAcquisition(獲得)と言った販売前の施策と連携できる可能性も生まれます。お客様のマーケティング施策全体に貢献できるポテンシャルを、カタリナは持っているのです」

日本独自に提供を開始しているオムニチャネル施策として、メーカーやリテーラーが運営するオウンドメディア(自社メディア)への会員獲得ソリューションがある。ターゲティングしたい消費者にオフラインのレジ・クーポン®を通じ、オウンドメディアへの送客を実現するソリューションだ。単にオウンドメディアのユーザーを拡大するだけでなく、ID-POSデータとの紐つけが可能なことから、オウンドメディア接触後の実購買への影響も測ることができる。

プラットフォーマーとしての役割

一方で、こうしたポテンシャルが広く認知されているとは言い難い現状も花崎は冷静に見つめる。「私たちが扱っているデータは、あくまでもお客様(リテーラー)からお預かりしているものです。こうしたカタリナの新しい価値を今後対外的に広く発信していくと同時に、データを供出いただいているお客様に対しても同様の価値を提供し、共に進んでいくという姿勢が重要です」

メーカーとリテーラー双方への提案を表裏一体の価値として共有したいという思いは、社内の組織横断プロジェクトにも発展した。長年、リテーラーに向き合う部門とメーカーに向き合う部門は縦割りの状態が常態化し、いわゆる“サイロ化”が顕在化しつつあった。生活者への360度(=いつでも、どこでも)のバリュー提案を双方共通の価値として優先させる「CATALINA 360」というビジョンの下、社内横断的なコミュニケーションの活性化と、組織・企業風土の改善活動が始まっている。

「まず私達社員自身がカタリナのバリューを理解して再定義し、クライアントのニーズに応じた多様なソリューション提案ができるようにスキルアップするところから始める必要があります。従来のカタリナと今後のカタリナが持つポテンシャルには、いい意味でそれほどの乖離があるのです。見方を変えると、社員にとっても大きな可能性があるということですね。また、典型的なビッグデータ(POSデータ)を扱える点では、データ技術者にとっても魅力的な環境と言えるでしょう」

20年にわたりデジタルマーケティング業界を見てきた花崎は、カタリナのバリューについて最後にこう強調した。

「カタリナは、リアルタイムのビッグデータを介した、リテーラーとメーカーをつなぐ真のオムニチャネルプラットフォーマーを目指します。そしてこのプラットフォームに参画する企業が増えていくこと自体が、リテールマーケティング全体の発展にもつながると考えています。リテーラーとメーカー、そして消費者にとって三方よしの世界を実現するのが『CATALINA 360』の目指すビジョンであり、プラットフォーマーであるカタリナの役割です」

カタリナでマーケティング施策を最適化