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日清フーズ株式会社

既存顧客にアプローチする「C-SAMPLING」で商品の併買を促進

バリエーション豊かなラインナップで私たちの日々の食卓を彩る日清フーズ株式会社(以下、日清フーズ)。

2018年、日清フーズはデジタルマーケティング室を立ち上げ、デジタル戦略に本腰を入れました。特に展開しているのが、社会的に需要が高まっている「簡便・本格・健康」といったニーズに着目した、高付加価値商品のマーケティング施策です。しかし、ニーズを持つ消費者へアプローチする適切な施策について、有効性に課題を感じていました。

カタリナは「C-SAMPLING」ソリューションで、「青の洞窟」ブランドのマーケティング活動を支援。ニーズを持つ消費者の嗜好性を理解の上、ID-POSデータターゲティングで課題を解決しました。今回は、その成果について、デジタルマーケティング室 室長の進藤眞孝氏と堀野倫広氏にお話を伺いました。

 

グループとして100年以上の歴史を持つ日清フーズが挑戦するデジタルマーケティング

ー 貴社の事業内容について教えてください。

堀野氏 当社は日清製粉グループのなかで、主に加工食品事業を担っている会社です。「日清」「マ・マー」「青の洞窟」といった主要ブランドを抱え、小麦粉、プレミックス粉、パスタ、パスタソース、冷凍食品などの製造・販売を行なっています。当社が属する日清製粉グループの前身である館林製粉株式会社は1900年に創業しており、グループとしては100年以上にわたり事業を展開していることになります。

ー お2人のご経歴と、デジタルマーケティング室について教えてください。

進藤氏 前職は日用品メーカーで20数年間、主にマーケティングの仕事をしていました。海外でEコマースやデジタル領域のマーケティングに従事していた経験もあり、2017年に日清フーズに入社後、すぐにデジタルマーケティング室を立ち上げました。現在はデジタルマーケティング室長および、加工食品事業部全体のマーケティングを管轄しています。

堀野氏 私は2011年に入社しました。日清製粉グループ本社の広報部に所属後、子会社である日清フーズの経営企画部に移りました。当時からSNS運用など、一部デジタル施策関連のサポートをしており、デジタルマーケティング室が立ち上がるタイミングで現在の部署に配属となりました。

進藤氏 デジタルマーケティング室は、ブランドを横断しながらマーケティング施策の中でデジタル分野を効果的に活用することをミッションとしています。特に力を入れているのは、社会的に需要が高まっている「簡便・本格・健康」といったニーズに着目した、高付加価値商品のマーケティングです。

 

サンプリングのクーポンで、認知が伸び悩んでいる課題にアプローチ

ー カタリナとはどのようなきっかけで協業するようになったのでしょうか。

進藤氏 高付加価値商品のマーケティングにおいて、適切なターゲットにアプローチする施策を模索していたタイミングで、カタリナのサービス提案を受けました。カタリナは実購買データを用いることで、精度の高いターゲティングができると知りました。私たちが目的としている「ブランドのファンづくり」に大変効果があると感じたんです。

ー 取り組まれた施策について教えていただければと思います。まず、どのような課題がおありだったのでしょうか。

進藤氏 今回、まず取り組んだのが「青の洞窟」ブランドで商品展開するパスタの認知向上と、そのパスタとソースを合わせた提案としてのサンプリング施策でした。

「青の洞窟」のソースについてはシェアが広がっている一方、「青の洞窟」のパスタは認知が伸び悩んでいる課題がありました。多種多様なラインナップがあるパスタソースと比べて、パスタのブランドスイッチを促すことは難しい部分があるかと思います。本格志向の製品クオリティに関しては自信がありましたが、お客様の手に届いているかというと、まだこれから、という段階でした。

ー 具体的な施策を教えてください。

進藤氏 「C-SAMPLING」の手法を使いました。具体的には「青の洞窟パスタ」のサンプルをお配りするキャンペーンです。「青の洞窟」のソースを購入されたお客様に対し、ある一定の条件下で購入時にレジ横に設置してあるカタリナのプリンターから発券される、値引きではなくサンプリングのクーポンをお渡しし、ご応募いただく、というものです。

 

購買者像が可視化。データに基づいた戦略策定が可能に

ー 施策についてはどのように打ち合わせをしたのでしょうか?

堀野氏 施策前の提案段階で様々なデータを見ながら協議しました。「青の洞窟」を買われている方は、普段から他カテゴリでも高価格帯やこだわり感のある商品を買われる傾向がある、といったことがデータで示されました。また、「ブランドロイヤリティ(ある人のパスタソースの購入に占める青の洞窟の割合)」などの細かい項目まで分析されており、どういったセグメンテーションを行い、それぞれにどういう施策を打つべきかまで提案され、大変感心しましたね。その提案をもとに「こういった方々にアプローチすればいいんじゃないか」という風に議論を重ね、実際のサンプリング対象を決めていきました。

ー これまでも、商品企画をされるときに仮説やペルソナの設定をされていたとは思いますが、そうした仮説と実データに違いはありましたか?

堀野氏 青の洞窟は「欲深い大人の濃厚イタリアン」をブランドコンセプトとしており、実際に買っていただいているお客様は40代〜50代の方が多いといった調査結果はありました。実際の購買データからお客様の購買傾向が分かることにより、新たな気づきが得られましたね。より確かなデータを把握することで、我々の商品を求めているであろう人に知ってもらい、より好きになっていただくための施策に自信を持ってチャレンジすることができると思います。

ー カタリナ以外の企業からも提案があったと思いますが、選定のポイントは?

進藤氏 過去の実購買データの分析ができるサービスは他社にもありますが、「施策が実購買につながったかがデータから正しくわかる」という提案は初めてでした。また、カタリナのネットワーク、いわゆる大手小売店でのサービス活用実績は、データの規模や信頼性という観点でも非常に有用だと思いました。

 

ユニークでのターゲティングが可能

進藤氏 一般的なサンプリングの施策を行うとしても、最終的な成果が追いにくいことは以前から感じていた課題でした。カタリナの「C-SAMPLING」なら、施策によって本当に購買がされたのか、量はどのくらい増えたのかをしっかり把握することができます。私たちが考える「ファン化」においても大切な部分です。

ー 「C-SAMPLING」の成果を教えてください。

進藤氏 サンプリング当選者のパスタとパスタソースの併買率が高まり、併買者1人あたり購買金額も、当選者の方が高くなるという結果が出ました。

カタリナがリーチする1万もの小売店の店頭レジから集められているID-POSデータをもとに、「実際にパスタソースを購入した人」をターゲティングすることができました。発券される全てのクーポンにユニーク番号が印字されているので、どの方がサンプリングに応募され、実際に当選して受け取られたのかを把握し、その方の購買を追跡できる。つまり、そのサンプリングが対象商品の購買に繫がったかどうかを判別できます。

ー 従来のサンプリングでは効果測定できませんが、「C-SAMPLING」なら成果を正しく数値化できるということですね。

進藤氏 いままでは、後にお客様にアンケートでお聞きするといった形でしか、サンプリングの効果測定はできませんでした。しかし、アンケートの回答にはリップサービスが含まれていたりと、実態との誤差はつきものです。実購買データなら、確実な数字として活用することができます。

実際の購買行動に対し、サンプリングがどの程度インパクトを与えたかを数値化、見える化して把握できるということは、それ以降の戦略に応用ができるということです。

 

スモールマスの市場をつくる、説得型のデジタルコミュニケーション

ー 今後の展望について教えてください。

進藤氏 先に触れたように、近年当社は「簡便・本格・健康」といった高付加価値の領域にアプローチしています。こうしたニーズはマスというよりは、どちらかというと「スモールマス」と呼ばれるものです。「こだわり」を持つ人にアプローチをするには、ターゲットを絞ることが重要になってきます。マーケティングの考え方もこれまでのマス広告より、デジタルを通じた説得型のコミュニケーションや、購買実態に基づいた商品アプローチが重要になるのではないでしょうか。

ー 具体的にはどういったサービスを利用していくのでしょうか。

進藤氏 現在、「C-SAMPLING」以外でも、カタリナの運用型オンライン広告の導入を検討しています。「青の洞窟」にこだわらず、「とろみ上手」という水溶きなしで簡単にとろみづけをできる調理用ミックスや、「マ・マー Palette」という新しいパスタのシリーズでも、カタリナのサービスを導入しています。ほかにも、健康系の商品や、冷凍パスタなどの高付加価値商品で展開していきたいと考えています。

ー 小売との協働についてはどうお考えでしょうか?

進藤氏 小売企業様とも協働していきたいと思います。各小売企業様へ具体的にアプローチをしながら、成功事例を一つ一つ作り、デジタルコミュニケーションの有用性を示していくことが重要と考えています。

そのとき、小売企業様が単独で行うというのではなく、カタリナをはじめとしたパートナー企業との協力が大切になってくると思います。各商品カテゴリによっても、マーケティング戦略は大きく変わってくるため、それを理解した上でのアプローチを一緒にできればいいですね。

 

デジタルマーケティング推進のため、カタリナに求めること

ー 今後、カタリナに求めることを教えていただけますか?

進藤氏 カタリナからのデータに基づく精度の高い分析の提案と、それに基づくマーケティングの施策効果は非常に有効だと感じています。今後も「こういったことがしたい」と当社から一方的にお願いするというよりは、当社の課題を理解していただいた上で、どう解決できるかを協働していきたいです。

たとえば、カタリナのオンライン広告によって、クーポンが当たった方の購入率がそれ以外の方よりも高くなることはわかりました。次の段階として、効率よく「成果をもっと高める」ためにはどうしたらいいか。クリエイティブの強化なのか、あるいはアプローチの改善なのか。そうしたプラスαの分析も助けてくださると嬉しいです。

ー 堀野さんはいかがですか。

堀野氏 ターゲティングできる層や軸が拡大されることに期待しています。購買データに、消費者の嗜好性を結びつけることで、よりアプローチできる対象を広げていくことができるのではと考えています。より多様な軸で、購買行動を追えることができるようになったらいいですね。

ー 「日本で初めて」と言われるような施策にもどんどんチャレンジしていきたいですね。

進藤氏 アメリカではすでに、オンライン広告で、お客様が来店する前にクーポンを出すサービスがはじまっていると聞いています。私達も知らないような、日本のデジタルマーケティングで未だ事例となっていない、海外の先進事例を共有いただけるのはとてもありがたいです。( 了)

 

 

カタリナでマーケティング施策を最適化