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センターストア*1の活性化と差別化

2019.7.29

売場におけるイノベーションが来店とカテゴリー別成長率を促進する

*1 センターストア:ストアの中心 (来訪客を引き寄せるメイン通路(壁沿いにある売場)ではない、ストアの中心部に位置するサブ通路のエリアのこと)

カタリナの新規顧客と来店状況についての調査によると:

センターストアのカテゴリーは消費者一人あたり各ストアで年間60回訪れています。eコマースやディスカウントストアの躍進にもかかわらず堅調を維持しており、消費者がセンターストアを回遊する回数は、年間1回しか減少していません。

以下に示す通り、センターストアは一般的な食品スーパーにとって必要不可欠なエリアです。

  • ・店舗売り場構成の81%を占める
  • ・消費者1人あたり年間60回立ち寄る
  • ・消費者1人あたり年間平均1,408ドルの支出
  • ・5%の消費者が頻繁にセンターストアに立ち寄る

カタリナの最新顧客分析によると、食料品小売店舗のセンターストアは、既存店舗からeコマースに対しての顧客の離反を防ぐうえで重要な役割を果たしています。

新しいデータを考察してみると、センターストアがまだ廃れていないことがわかります。実際、新世代の商品開発者やブランド担当者は、変化する消費者の嗜好や行動との繋がりを維持するために、センターストアを再活性化しています。また、進化し続ける消費者の購買動機が、センターストアの多岐にわたる主要な食品・飲料のカテゴリーでの購買量や回遊頻度にどのような影響を与えているかにも注目しています。

過去のカタリナの調査結果では、今や典型的な消費者は12か月間で店舗内の全ての商品のうち99%以上を目にとどめていません。そして2,700万人の消費者を対象にした調査では、同じ中身のバスケットは二つとありませんでした。新しいカタリナの調査は、今日のブランドやリテーラーが、消費者との関連性を保ち成長していくために、価格・製品の革新性・原材料・その他の要素に関して変化し続ける一連の嗜好やニーズと共に、ますます選り好みをする消費者を理解し、期待に応えなければならないということを示しています。

*この調査でのセンターストアの定義は、食料品、冷凍食品、およびホームケアのカテゴリーとして定義されています。 たばこと酒類は、各地域のの法的差異により除外されています。

急速に変化しているセンターストアでの購買行動に即応し、それをうまく活用する消費財メーカーには、ブランド構築のチャンスが存在するとカタリナは考えます。消費者の嗜好の変化に伴い、ニッチなサブカテゴリーの買い回りは増加しています。 実際、売上高10億ドル以下の小規模消費財メーカーが、現在、センターストアでの新規顧客や新規回遊の主な原動力となっています。缶コーヒーやペットボトルのようなプライベートレーベルの商品も、かつて大手消費財メーカーの牙城であったカテゴリーで売上を伸ばしています。

リテーラーのメリットとしても、新しいまたはリニューアルしたサブカテゴリーを通じて消費者の需要に対応しイノベーションを続けるとき、センターストアの売上と回遊率を伸ばす大きなチャンスが訪れます。すべてのことは消費者に関連したイノベーションによってもたらされるのです。センターストアの急成長しているサブカテゴリーと、その成長を牽引している消費者のプロファイルを見てみましょう。

このレポートの最後にある表に示す通り、無脂肪/低脂肪アイスクリームは2017年に劇的な成長を遂げました。 通常のアイスクリームとプレミアムアイスクリームのカテゴリーでは1店舗あたりの買い上げ回数と売上が減少しましたが、このサブカテゴリーでは50万回以上の新規買い上げと67%の売上増加を生み出しました。 このカテゴリーでの消費者一人当たりの平均支出は、年間21.37ドルでした。 しかし、カタリナがLabel Insight社との提携を通じて特定した、さまざまな健康関連商品のカテゴリーの購買層は、このカテゴリーにおいてはるかに購買力の高い消費者でした。

食品選びの際にオーガニック食品を求める顧客層は、無脂肪/低脂肪のアイスクリームサブカテゴリーに平均46.99ドルを使い、一方低脂肪を好む顧客層は48.87ドルを支出しました。ところが、次の2つのセグメントはこれよりさらに購買力の高い顧客層ということがわかりました。トランス脂肪酸を避ける顧客層の支出額は52.19ドルで平均の約2.4倍、そして心臓に優しい食品を好む顧客層の支出額は56.76ドルで平均の約2.7倍でした。

安価な冷凍食品はより健康的な選択肢を重視した急成長を遂げているもう1つのサブカテゴリーです。買い上げは24%増、売上は33%増加しています。消費者一人当たりの支出額はこのサブカテゴリーにおいて13.47ドルです。しかしカタリナは、消費者の購買動機を把握することによって、心臓に優しい食品を好む顧客層の支出額が43%高い19.25ドルであることを突き止めました。

ヘルシースナックは、通常のスナックのカテゴリーとは一線を画す、スナックの中で急成長しているサブカテゴリーです。 野菜や豆やバナナチップスなどがあり、健康志向の消費者にとって魅力的な選択肢となっています。このタイプの商品の1人当たりの支出額8.01ドルに対し、遺伝子組み換え食品を避ける顧客層の支出額は平均の2倍でした。

炭酸水/ソーダ水はもう一つの成長しているカテゴリーです。 このカテゴリーの消費者一人当たりの支出額は17.71ドルですが、さまざまな健康関連商品のカテゴリーの購買層は、購買意欲がより高いことがわかりました。

心臓に優しい食品を好む顧客層の1人当たりの平均支出額は35.17ドル、 低血糖の食品を好む顧客層の平均支出額は38.45ドル、 オーガニック食品を好む顧客層は35.01ドル、パレオダイエットを好む顧客層は33.77ドル、 そして遺伝子組み換え食品を避ける顧客層は平均29.48ドルを支出していました。

缶やペットボトルコーヒーのカテゴリーでは、消費者一人当たりの支出額は19.71ドルでした。 しかし、高プロテインのものを好む顧客層の支出額は54.26ドルで、今までの選択肢に取って代わるオプションとして、高プロテイン・乳成分不使用・低糖の商品を購入していました。

飴・チョコレートのプレミアム/ボックス/その他のカテゴリーでは、プレミアムチョコレートバーメーカーは、自社製品の多くを小麦やグルテンフリーとして宣伝しています。 小麦やグルテンを避ける顧客層の支出は、このカテゴリーにおいて一人当たりの消費量をはるかに上回っています。小麦を避ける顧客層は2.5倍、グルテンフリー顧客層は2.2倍以上、つまり22.27ドル以上でした。

これらの調査結果から明らかなとおり、センターストアで急成長しているサブカテゴリーは、新しく変化し続けている消費者の購買意欲に働きかけています。ブランドが真剣に考慮するべき戦略として、こういった購買意欲を共有してくれる消費者を見つけ、彼らに新しい関連商品を紹介できることが求められます。

センターストアで消費者を惹きつけているブランドとは?

ロサンゼルスに拠点を置くEden CreameryのアイスクリームブランドHalo Topは、消費者の新たなニーズとライフスタイルに焦点を当てた、低糖で高タンパク質なアイスクリームのまったく新しいサブカテゴリーを展開しました。

その結果、2017年の同社の店頭売上は3倍になり、また店舗あたりの売上と買い上げ件数が劇的に増加しました。 

急成長を遂げているもう1つのブランドは、炭酸水ブランドのLa Croixです。タンジェリンやココナッツといった珍しいけれどもトレンドのフレーバーで既存のカテゴリーを活性化しています。炭酸水の人気上昇は、ソーダカテゴリーの買い上げ件数が3.8%減少したことによる恩恵を受けているのかもしれません。

これらのブランドは、昨今の新しくさらに選り好みする消費者のニーズや嗜好に対応するために、リテーラーが商品戦略をシフトしているトレンドのほんの一例にすぎません。

食料品小売業がオーガニック路線へ移行していることは数字の上でも明らかです。 かつては店内に専用のセクションがあるニッチ商品として扱われていたオーガニック商品が、今では多くのカテゴリーで主力となっています。 Nielsenによると、スーパーマーケット、量販店、格安食料品店のチャネルで合わせてオーガニック支出の25%のシェアを占めており、2年前から2%増加しました。

他の2017年におけるセンターストアの急成長ブランドとして、サンタバーバラとカリフォルニアに拠点を置くリンゴ酢メーカーBragg Live Food Productsが挙げられます。 Braggは、リンゴ酢の健康効果が認知されたことから、売上が46%、来店客数が43%、購入者が41%と大幅に増加しました。 King’s Hawaiianは、代表商品のスウィートブレッドをバンズやロールなどの形にまで拡げたイノベーションにより市場シェアを5.4%高め、来店頻度も高まり、 来店当たりの売上も2.6%向上しました。

有名なセンターストアブランドの中でも、冷凍食品ブランドのBirds Eyeは、スーパーフード ブレンドという商品やSteamFreshというブランドでのUSDA(米国農務省)認定オーガニック商品などの新しいイノベーションプラットフォームを成功させました。 トイレットペーパーブランドのCharminはCharmin Essentials Softを発表して安価なトイレットペーパーのサブカテゴリーを提唱し、スープ缶などを製造・販売するCampbellはスナックメーカーSnyder’s-Lance’sの買収という新たに発表した計画と共に、センターストアのスナックの自社商品数を伸ばしています。

これらの企業は皆、センターストアの役割の変化にうまく適応し競争力を高めています。以下、センターストアで生き残るための4つの方法について解説します。

センターストアの成長するチャンス

1. 新しいものを創造する

センターストアは、食料品の購買に何らか関係性が高いという以上に、食料品の購買行動において欠かせないものです。 カタリナのデータによると、店舗の外周沿いから買い物を始める消費者の99%以上がストアの中心エリアからも商品を購入しています。 しかし、データからまたわかるように、消費者は新しさを求めています。 より健康的な飲料、新鮮な冷凍食品、刺激的で新しいフレーバーなど、消費者の嗜好は変化し続けています。

2. 透明性があり特別であること

センターストアは、時代に即した存在になるために、サステナブル、オーガニック、非遺伝子組み換えなどの特徴をもつ消費者の新しいニーズに対応し進化を遂げました。 これらの特徴を持つ商品は高品質という印象がますます強まり、よく高価格で提供されています。

消費者は、自身が購入する製品の中身についての透明性をますますブランドに求めています。それに応えるリテーラーとブランドは勝機を見出せます。 この調査が示すように、これらの企業は今、特定の商品属性を最も受け入れそうな消費者を特定でき、新規顧客を獲得するためにマーケティングをパーソナライズしています。 カタリナは、22,000種類の商品属性と25万種類の成分定義に関するクロスカテゴリーの嗜好性に基づいて、適切な消費者にリーチすることが可能です。

3. 陳列棚を制圧する

センターストアを軽視するリテーラーは、自ら危機を招いていると言えます。 自社の独自商品がリテーラーのマーチャンダイジングミックス(商品構成)の一部を占めるようにしてください。 マーケティングパートナーと協力し、購買データを通じて新商品が消費者の変化する嗜好や購買行動をどのように満たしているかを明らかにしましょう。

4. 自社の強みを見せる

カタリナの推計では、2年以内に新しく発表した消費財製品10個中8個以上が失敗します。多くが、消費者の嗜好やトレンドに関してターゲットを間違えたのかもしれません。あるいは自社のターゲットとする消費者を未だに見つけていません。 新製品やブランドは、なぜその製品が重要なのかを示せる効果的な方法を見つける必要があります。そしてそれは、消費者の購買データ活用とパーソナライゼーション、オムニチャネル広告やプロモーションを通じた、購買チャンスのある消費者の特定とリピーターへの訴求によって実現することができます。例えばカタリナのNew Product Acceleratorは、製品が各店舗に到着してから売れるまでを追跡し、成果を予測し、高度なターゲティングとパーソナライズされたキャンペーンを通じてトライアルとリピーターを増やすソリューションをブランドに提供します。

まとめ

リテーラーは変化する消費者の需要に対応するため、店舗全体で商品構成を再考しています。消費者一人あたり年間60回以上回遊するというデータの通り、センターストアは再活性化の主要部分であり、またそうあるべきです。 カタリナの調査によると、食料品店での買い物バスケットの78%にセンターストアの商品が含まれています。 センターストアの強みを活かして消費者が求めるものをタイミングよく提供し、絶え間なく進化する購買行動に基づいて効果的に消費者に訴求する製品は、今後も続く食料品市場での戦いの勝者となれるでしょう。

カタリナは、適切なシーンで適切なユーザーに適切なメッセージを配信することで、消費者の嗜好や購買に深くかかわる世界初のOne to Oneのマーケティングサービスプラットフォームを開発しました。 今日、カタリナはマーケティング、テクノロジー、データの領域にまたがるサービスを提供しています。 リテーラーとブランドが購買行動について深い考察を得て、トライアル、ロイヤルティ、売上を促進するパーソナライズされたデジタルおよびインストアマーケティングソリューションと共に、世界中で65000万以上にのぼる消費者IDに有益な情報を提供できるようサポートします。

カタリナでマーケティング施策を最適化